tanuki9























1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 10:21:52.98 ID:U9oJu1KY0
ぼく風俗店でバイトしてるんだけど
帰り道社長のBMWで用水路の脇を走ってたら田んぼからたぬきが飛び出てきた


2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 10:22:23.22 ID:TcFkwYAS0
田舎すぎ


3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 10:23:23.46 ID:pQ9N/x9k0
たぬき「法的手段も辞さない」


5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 10:23:35.60 ID:U9oJu1KY0
たぬき割と早く走るからそのまま横切るのかなと思ったら、なぜかこっちを見て車の目の前で止まった
真っ黒な瞳だった


7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 10:23:42.42 ID:h2GJD2pkP
田んぼとBMW


11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 10:24:46.25 ID:KeTvLcAx0
スレタイなんかわろた


14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 10:25:21.88 ID:U9oJu1KY0
そしてなぜかターンして来た道を引き返そうとするたぬき。
そのまま通り過ぎとけば間にあったのに、
呼吸を止めて1秒真剣な目でぼくを見つめたせいで、そのすぐあとにたぬきは血反吐を撒き散らしながら吹っ飛んでいくはめになった。


17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 10:27:31.21 ID:U9oJu1KY0
「ああああ」
ご存知の通りうちの社長は車大好きでなかでもこのデカいBMWは社長の車コレクションのなかでも社長が我が子の如くかわいがっている車だった。
仕事中、暇なときによく裏の駐車場で洗車拭きあげしているのを見かける。


18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 10:28:13.01 ID:AOUctuVG0
ご存知の通りでなんかワロタ


21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 10:29:26.11 ID:U9oJu1KY0
「じゃ田村これうちの駐車場にとめて鍵ポストのなかいれといて」
料亭でしこたま呑んだ社長はお酒を呑めないぼくにBMくんを託したのであった。
ちなみにぼくのアパートから社長の家は徒歩20分くらいである。


うわああああああああああああああ


26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 10:32:15.38 ID:U9oJu1KY0
死んだたぬきにキレてもしかたがないし外車デビューに浮かれていた田村も悪かったとは思うので冷静になって車を止めて降りてみる。
「ばいばいやばいよ」
車の前部分がべっこへっこんでいた。
ほんの何m先にたぬきが落ちていた。
お分かりの通り、ぼくは正直が売りなのでこの死体をつかって言い訳しようと思った。


27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 10:33:42.41 ID:TB0up09J0
田村も悪かったとは思うので
で不覚にも


28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 10:33:51.53 ID:U9oJu1KY0
言い訳1.

ぼく「社長の家に車とめて、ヘッドライト消したら、光が突然消えたことに怯えたたぬきが自分から突っ込んでぶつかって死んだ」

ぼく「つまりたぬきが止まってる車に突っ込んだ」

社長「なるほどそうかそれはしかたない死ね」


32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 10:35:39.74 ID:zC7gfU6d0
たぬき「結局わたしのせいなんかい」


33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 10:35:49.67 ID:rXpdY7Hg0
どこの田園地帯だよ


34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 10:36:20.82 ID:U9oJu1KY0
言い訳2.

ぼく「タチの悪い輩がたぬきやら猫やらの死体を用水路の脇から道路に投げ込んでいて、それを轢いてしまった」

ぼく「さあこれ以上被害者を増やさないためにも警察に通報しましょう」


社長「そうかそれはしかたないなお前の死体も新東名あたりに投げ込んでやるよ」


37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 10:38:06.77 ID:9vZwIzFm0
(普通にたぬきが飛び出してきたでいいんじゃないかあ……)


38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 10:38:46.74 ID:U9oJu1KY0
言い訳3.
ぼく「いきなりたぬきが飛び出してきて轢いてしまいましたすみません」

社長「なんだと!お前鈴木みたいに飛べ!*1」

ぼく「正直に言ったのに」

(*1 鈴木みたいに飛べ
お店のお金に手をつけた鈴木さんは会社(3階)から飛んだ)


41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 10:40:51.40 ID:HO0W1KLl0
すすぎさんェ…


42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 10:42:09.63 ID:5w0XzDLN0
鈴木さあああああん


45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 10:44:10.95 ID:U9oJu1KY0
長い間思案していると、ぷっぷぅ~、と何時の間にか来た後続車にクラクションを鳴らされた。
もうどうしようもないうえにパニクっていたぼくはなぜかたぬきを拾いあげようとしたけど、しびれを切らした後続車がぼくを追い越していった際に、たぬきはもう一度轢かれるはめになった。


48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 10:45:18.49 ID:Y3jj9HAT0
そりゃたぬきもキレるわ


52: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 10:46:33.38 ID:U9oJu1KY0
なぜかそれでもぼくは、タイヤの黒焦げたあとがついたたぬきを拾いあげていた。
というのも今考えると、「たぬきを持ち帰らないと、普通にぶつけたのをたぬきのせいにしている」と思われそうだったからである。
とにかく舌べろうにょんお腹ぐっちゃあのたぬきを拾いあげて、ぼくのmidasのジャケットにくるんで助手席の足元に置いた。


54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 10:47:25.81 ID:Jegw2A/dP
たぬらには悪いがワロタ


57: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 10:49:18.44 ID:sxV+UxXT0
こんなにカッコいいmidasのジャケットを汚してまでたぬきさんを包んであげるなんて田村は優しいな
no title


60: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 10:50:36.18 ID:y5oAvQegP
これは期待できそうだ


61: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 10:50:53.58 ID:U9oJu1KY0
とりあえずこのたぬきを手土産に社長に謝ろうと思ったけれど、以前社長が言っていた。

社長「こいつ(BMW)はな!手と金がかかってしゃあないんだよな!
パワーウィンドウの修理にいくらかかるかわかるか」

ぼく「しらないっす」

社長「じゃあ当ててみろ」

ぼく「(ここで割と低い額を言って、社長が40万だ!とか言ってドヤ顔するからめっちゃ驚いたふりをしようか。それとも高い額を言って社長が、いくらBMでもそんなにしねえよでへへ、と上機嫌に笑うのを見ようか」

ぼく「3万くらいすか」

社長「田村バカ野郎!ン十万に決まってんだろ!」

ぼく「うっわすげー」


62: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 10:51:20.97 ID:V3H+HEls0
田村かわいいな


64: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 10:51:30.60 ID:5bItL6XCO
社長「助手席が血で汚れてるんだが」


65: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 10:52:01.44 ID:Nei3+fNl0
田村prpr


67: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 10:54:32.82 ID:U9oJu1KY0
BMWくんは顔面がだいぶへこんでいた。
おそらく、ぼくがブレーキを踏まなかったのと、早く帰って町田さん*2と遊びに行きたかのもあって60km/hくらいは出していたので割といい勢いでたぬきはBMWに撥ねられたのだ。
これはもはやえらい額になるのでは。
そう思ったぼくはUターンして、社長の家から遠ざかり、結論を先延ばしにすることにした。
そのときである。


69: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 10:57:02.80 ID:txk9t6Fr0
註釈2番はよ


70: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 10:57:12.71 ID:TB0up09J0
町田さん…


75: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 10:59:05.36 ID:sxV+UxXT0
町田さんは田村のいい人か?


76: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 10:59:22.61 ID:U9oJu1KY0
なんとなしにテンションが高くなっているぼくは楽しいタバコ*3を吸おうと思った。
もうこの時点で割と自暴自棄になっていて、どうせバイトのときの履歴書も嘘八百だし家の場所も正確には知られていないから車だけ戻してバックレてもいいなと思っていた。
とにかくぼくは楽しいタバコに火をつけた。

(*2 町田さん
田村の元カノ。年上。
もうあたし田村が分からないという意味のわからない理由で田村を振ったのち、派遣工のおっさんと交際中)

(*3 楽しいタバコ
法律に触れてはいない楽しいタバコ。あくまでもタバコ。
田村は楽しいタバコを吸うと妖精や小人が見えてしまうけどあくまで普通のタバコ)


78: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 11:00:48.95 ID:0vKwKilG0
田村…


79: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 11:00:57.52 ID:sxV+UxXT0
田村ヤンチャだな


84: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 11:01:36.39 ID:Jegw2A/dP
おれも田村がよくわからなくなってきた


87: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 11:02:00.92 ID:U9oJu1KY0
どうして楽しいタバコを吸おうと思ったかは覚えていないが、社長の車のなかに楽しいタバコがあることは知っていたし、社長のBMWのスピーカーから流れる矢沢永吉はぼくをその気にさせたのだった。
楽しいタバコの吸い方は簡単だけどコツがいる。けどあくまでタバコだから。

そして5分後。たぬきがしゃべりかけてきた。


90: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 11:02:34.68 ID:mqV04WBb0
楽しいタバコの影響だよ


93: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 11:03:18.97 ID:3Z9MHjFS0
田村あかん


96: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 11:03:59.93 ID:txg35WsY0
どこか惹きつけられる文章書くなこいつ
バカには変わりないんだろうけど


97: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 11:04:21.82 ID:U9oJu1KY0
あくまで創作だからね。これ。聡明なみんななら言われずともわかるよね?
最初、フロントガラスの向こう側に黒い影が膝を抱えてボンネットのうえに座って上目遣いをしていたのに、信号待ちの時点で気づいた。
といっても楽しいタバコの影響で、部屋のすみからヤリを持った小人に喉を刺されまくったことのあるぼくからしたらなんてことないものだった。


98: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 11:05:08.94 ID:rLRfkmTLO
楽しいタバコ(合法)


101: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 11:07:11.71 ID:U9oJu1KY0
楽しいタバコのすごいところは、想像力を高めるところなのではない。
その想像力によって生み出した空想を本物だと信じさせてしまうところである。
一番ひどい想像で、部屋の四隅からパスタの怪物みたいなのが4体出てきてぼくの身体をパスタまみれにするというものがあったが、その想像によって感じる痛み感触は本物そのものなのである。


103: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 11:09:33.82 ID:mJxBCu+80
大変なことになった


106: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 11:10:18.99 ID:U9oJu1KY0
「おい」
信号待ちの間、影はフロントガラスの向こうから話しかけてきていた。
こりゃあかん影だ、と思い無視して車を発進させた。
そして、ボンネット上の黒い影はふと目を離した隙に、フロントガラスを飛び越えて助手席にいた。
BMの車の内鍵はボタン制で、運転席横のボタンを押さないと鍵はあかないのにおかしいなあと働かない頭で思ったのを覚えている。


107: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 11:13:07.13 ID:U9oJu1KY0
しかしなんだか愉快になったぼくは脇の神社に車を止めた。
楽しいタバコは量にもよるけれど15分くらいで効果(タバコの効果だからね)がなくなってしまう。
それもすぅーっと気づかないうちに正常に戻ってしまっているケースがほとんどだ。


113: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 11:15:16.06 ID:U9oJu1KY0
「お前前見て運転しろし」
助手席の影は、そう言った。
実はぼくはこの時点でこれがあのたぬきだと気づいていたのだ。
田村の想像は、いつも思うのだけれど筋が通っていて物語調になっている場合が多く、小人のときもパスタのときもどちらも感動のラストがあった。
おそらくこれはぼくが読書好きなことも影響しているのだと思う。
とにかくぼくはそこではじめて助手席の影を見た。


118: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 11:17:51.30 ID:U9oJu1KY0
そこには何時の間にか仁王立ちをしている真っ黒なデフォルメ調のたぬきがいた。
(あ、ごめん)
さすがに口に出して話すと、想像にドハマりして抜けるのが難しくなりそうだったので脳内でしゃべった。
「でもこんなに優しくしてくれたのはお前がはじめてなの」
メスたぬきだった。


120: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 11:19:00.39 ID:/+vWUJZR0
なんか笑えてきた


124: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 11:21:19.79 ID:U9oJu1KY0
とにかく頭が回らない。
だが気分は愉快になっているのでぼくは軽い感じで謝っていた。
(ごめんごめん社長に怒られるのこわい)
「そりゃやったことの責任はとらんといかんよ」
(だって修理の金とかないし)
「パチンコで増やせばいいの」
(パチンコ行ったことないしね)
「じゃあ今度行きましょう」


128: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 11:24:08.01 ID:jQUbZX8p0
なんだこのファンタジーなのに薄汚い世界観


129: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 11:24:33.93 ID:U9oJu1KY0
そんな感じの中身のない会話をしているうちにぼくは外の空気が吸いたくなったので、ドアを開けようとした。鍵がかかってる。
「だめだめ」
メスたぬきが笑った。その声は確かにぼくの鼓膜を震わせているように思えた。
「逃げちゃだめ」
さきほどの友好ムードとはうってかわってメスたぬきはいやらしく笑っていた。
ドアのロックを探した。しかし内鍵がない。消えたのである。*4
冷や汗がどばっと噴き出てきた。
メスたぬきに閉じ込められた。

(*4 消えたのである
消えてはいない。>>106)


132: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 11:26:51.83 ID:3Z9MHjFS0
なるほど楽しいたばこのせいか


134: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 11:27:36.92 ID:U9oJu1KY0
冷や汗と震えが止まらない。
まるでホラー映画を見たあとに一人で入るお風呂のような漠然とした恐怖感。
いくら探しても内鍵は見つからないしドアを開けてここから出ることもできないのに、助手席ではメスたぬきがぎゃはぎゃはと笑っていた。
ぼくはパニックになって叫んでいた。
涙もぼろぼろと出ていて、気づくと口からヨダレも垂れていた。


141: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 11:31:28.96 ID:U9oJu1KY0
「出られない出られない」
メスたぬきの顔が社長の顔に変わったり、ぼくの姉や母の顔に変わったりしていた。
ドアを諦めて必死の思いで町田さんに電話した。

ぼく「助けてメスたぬきに閉じ込められてる」

町田さん「何言ってんのお前早くこいよ」

ぼく「ほんとに助けてくださいなんでもしますからどうかどうか」

町田さん「ふっ(笑) いまどこ」

ぼく「豊川稲荷です。白いBMに閉じ込められてます」

ここまで話したところで、なんだかぼくは正気に戻っていた。


142: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 11:32:30.60 ID:GtAk1hc80
なにこの知らないうちに物語の中に入ってる感じ
久しぶりに本でも読んでるようだ楽しい


143: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 11:33:58.36 ID:U9oJu1KY0
なんだか他者が介入するといっきに覚めるもので、ぼくは鼻水とよだれと涙でぐっしゃぐしゃの顔のまま、真顔(あのAAみたいな)で座っていた。
内鍵もボタンを押してあけた。
冷静になると、なんだか鉄錆と犬みたいな凄まじい匂いがすることに気がついた。


145: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 11:36:14.56 ID:U9oJu1KY0
窓をあけてしばらく待っていると町田さんがハイエースで迎えにきてくれた。

町田さん「なに泣いてんのきもちわるてかくさ」

ぼく「うん・・・だよね・・・」

町田さん「はやくいこ」

ぼく「うん・・・社長の家にBMもどす」

町田さん「うん」


146: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 11:36:56.47 ID:pPajPoD+0
田村かわいいすげえ楽しい


149: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 11:38:12.55 ID:KDz1562e0
町田さんハイエースwww


155: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 11:39:44.07 ID:UEr1MbugO
世界観やべえわ
期待


157: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 11:40:08.43 ID:U9oJu1KY0
ぼくは社長の家に車を戻して、メスたぬきを抱えた。
メスたぬきは驚くほど軽かった。
メスたぬきを抱えてハイエースの助手席に乗り込むと町田さんに突き飛ばされて、ハイエースの助手席から転がり落ちた。

ぼく「なにすんの」

町田さん「ふざけんなお前頭おかしいだろ」

ぼく「でもだってどうすんのこのメスたぬき」

町田さん「はぁふざけんなてかなんでメスってわかるんだよきもちわる」

ぼく「道路ではねちゃったんだよね」

町田さん「だったら道路に戻せばいいよ」

ぼく「は?」

町田さん「ほら貸して」


162: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 11:45:21.16 ID:U9oJu1KY0
町田さんは言うなり、ギアを動かしたのであわててぼくはメスたぬきを抱えて助手席に乗り込んだ。

ぼく「はい」

町田さんにメスたぬきを渡すと、町田さんは運転席のドアを開けてメスたぬきを落とした。

町田さん「ぶわっははははははは」

ぼく「お前何やってんの!!!!!」

後ろを見ようとしたけどやたら濃いスモークのせいでまったく見えなかった。
おそらくメスたぬきはもうだいぶ後ろにいることだろう。

町田さん「ひぃーっ、おかしい。あっはははははは」

ぼく「ひどすぎDQNないわー」

町田さん「いやだってじゃあどーすんの戻って拾って埋める?」


165: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 11:48:17.61 ID:U9oJu1KY0
ぼく「えっ」

町田さん「だってそうでしょあたしのことDQNとかいうならあんたはちがうんでしょ」

ぼく「え何キレてんのこわ」

町田さん「いやべつにキレてないけど」

ぼく「てかジャケット」

町田さん「え」

ぼく「あのたぬきくるんでたのmidasのジャケットなんだよね」

町田さん「いくら」

ぼく「2万くらい」


168: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 11:52:13.85 ID:U9oJu1KY0
10分後。車内にはぼくと、町田さんと、メスたぬきがいた。

町田さん「マジないんだけどどこに埋めんのしかもそのジャケットもう着れねーだろどーせくっさ」

ぼく「クリーニングだすよ」

メスたぬきは地面に叩きつけられたせいでもうぐっしゃぐしゃでぶっらぶらだったけれど、ジャケットは地面に当たる前に風で舞ったらしく細かい肉片と毛と血まみれなだけで破れたりはしていなかった。

ぼく「じゃあ町田さん家に埋めてよ」

町田さん「お前マジで降りるか?」

なんだかんだ言って、車は町田さんの家に到着した。


170: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 11:53:28.61 ID:3Z9MHjFS0
町田さん優しい


173: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 11:54:43.52 ID:V2p4g5KT0
町田さんぶれないキチデレ可愛い


177: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 11:58:37.70 ID:6RiO6OIn0
町田さん男前やな


179: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 11:58:42.65 ID:U9oJu1KY0
町田さん「どうせなら芝生だしえみり*5の隣に埋めてやんな」

なんだかんだ、町田さんは優しいしかわいい。
えみりの墓標らしい黄色いパンジーの横あたり、スコップで掘って、メスたぬきを埋めた。

ぼく「ここにはなんも植えないの」

町田さん「なんであたしが知らないメスたぬきのために花植えなきゃいけないの我が家の庭に埋めさせてやっただけありがたいと思ってほしいわ」

(*5 えみり
町田さんと付き合っていた頃に、ぼくがホムセンで飼ってあげたハムスター。
最近派遣工に殺されたらしい。享年 2歳。


181: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 12:00:07.88 ID:V3H+HEls0
ホムセンで飼ったえみり


184: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 12:04:06.04 ID:U9oJu1KY0
スコップを物置に返して庭に戻ると、町田さんはもう庭にいなかった。
待ってても出てこない。
しかたがないので町田さんの家にお邪魔させてもらうと、換気扇の下で町田さんがタバコを吸っていた。

町田さん「あたし明日仕事だから朝送ってくわ。風呂あたしのあとに勝手に入って」

そう言うなり町田さんはシャワーを浴びにいってしまった。

まああとはいつものパターン*6。
(*6 いつものパターン
布団でべつべつに寝てたらなぜか襲われて朝)


185: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 12:06:07.25 ID:zjy/9cVr0
襲われるとかファンタジー


186: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 12:07:00.25 ID:/+vWUJZR0
町田さんとの濡れ場キタ―――――(゚∀゚)――――!!


188: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 12:08:33.63 ID:5ttyyhAI0
>>186
まて、町田さんどんな顔だ?それから体型は?森三中の大島似かもよ。


187: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 12:08:18.55 ID:U9oJu1KY0
翌日談

その翌日。ぼくも8時から出勤だったので町田さんに仕事場まで送ってもらった。
携帯の電源は社長からの連絡が怖くて昨晩からずっとオフにしたまんまである。

ぼく「送ってくださいおねがいします」

町田さん「えーめんどくさ。あんたのバイト先遠いんだよね」

ぼく「じゃあ家まででいいです」

町田さん「まあいいよ乗りな」

ぼく「さすが。やさしい。小西真奈美似」

町田さん「あ、わかります?よく言われるんですよー

ぼく「(苦笑)」


191: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 12:13:26.47 ID:U9oJu1KY0
バイト先について、町田さんとバイバイして、ぼくは駐車場を見た。
駐車場にはBMWではなく、赤いフェラーリが止まっていた。社長は来ている。
階段を昇り、おそるおそる職場のドアをあけると、既に開店待ちの嬢たちがいた。

ぼく「おはよございます。あれ社長は?」

社長のデスクのパソコンはついている。

嬢「おはよー。しらなーい。駐車場見た。?」

ぼく「フェラーリはあったけど」

嬢「じゃいるんじゃね」

ぼく「(死ね)」


192: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 12:15:43.99 ID:U9oJu1KY0
しかたがないので開店の準備や備品の補充をしていると、ドアの開く音がした。
1部の女の子はもうほとんど出勤してきていたので、まさかと思って入り口に行くと社長がいた。

社長「あ」

ぼく「あ」

ぼく「し社長すいませんでした!!!!」

ぼくは咄嗟に謝っていた。


193: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 12:19:48.83 ID:U9oJu1KY0
社長「貴様ァァァッ!!!!」

そう叫ぶなり社長はぼくにヘッドロックをかましてきた。
この瞬間にぼくは勝利を確信した。
ヘッドロックの力が弱かったからだ。これはもう社長はぼくを許している。

ぼく「すいませんごめんなさいたぬきをひいちゃいました」

社長「おまえほんとよく来れたよ。俺だったら絶対これないわ」

ぼく「へへへ」

社長「あとほらこれ。昨日車動かしてもらったからな。少ないけどお小遣い」

社長はぼくに封筒を渡してきた。
(あとであけたら1万円入ってた)

社長「ただ次車ぶつけた時は連絡しろよ。電源切ってるだろ」

ぼく「すすみません」


194: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 12:19:51.35 ID:4SQW5O760
wktk


195: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 12:20:30.40 ID:U9oJu1KY0
そんな感じでことなきを得たのであった。

おわり


197: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 12:20:51.33 ID:3kr8XEBti
終わっただと!?


198: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 12:21:04.60 ID:4SQW5O760
!?


199: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 12:21:14.25 ID:Gc0Y94L/O
へへへじゃねーよwww


207: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 12:27:56.76 ID:U9oJu1KY0
よろしければあと2.3レス程度質問などあば答えさせていただきます。


210: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 12:32:50.20 ID:4SQW5O760
>>207
町田さんのスペック


211: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 12:32:54.19 ID:3ayVSfoM0
>>207
最初は良かったのに中盤グダグダだったのはなぜ?
最後に少しだけ持ち直したけど
飽きたの?


214: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 12:37:28.98 ID:U9oJu1KY0
>>210 
ぼくの元カノ。 
23歳。ちょっとかわいい医療事務。 
DQN。 

>>211 
楽しいタバコあたりは思い出しながら書いてたらキチガイみたいになってしまったからだと思います。すみません。



209: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 12:32:35.38 ID:3ytey8xj0
こうゆう書き方嫌いじゃない


213: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/01/24(木) 12:36:51.61 ID:sxV+UxXT0
田村良いポジションにいるなー

引用元: たぬき轢いたらたぬきにめっちゃキレられた